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論文紹介(4) 日本のシスジェンダーgbMSMにおける薬物依存の重症度と関連要因

 

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当研究班の調査結果が英文論文誌に掲載されました。
公開日:2025年7月23日
本ページでは、その日本語サマリーを紹介します。
原文(英語)は、こちらをご覧ください。
Drug Dependence Severity and Associated Factors Among Cisgender Gay, Bisexual and Other Men Who Have Sex With Men in Japan

 


 

日本のシスジェンダーgbMSMにおける薬物依存の重症度と関連要因
三輪岳史、Carol Strong、林神奈、山口正純、若林チヒロ、生島嗣

本研究は、日本におけるゲイ、バイセクシュアルおよびその他の男性と性交渉を行う男性(gbMSM)を対象に、薬物依存の重症度と関連する要因を同定することを目的とした。データは、2022年11月から2023年1月にかけて実施された全国規模の横断式オンライン調査から収集された。薬物使用歴のあるgbMSMは、日本語版Drug Abuse Screening Test-20(DAST-20)に回答した。多変量ロジスティック回帰分析を用いて、高いDAST-20スコアと関連する要因を検討した。4,472名のシスジェンダーgbMSMのうち、19.1%(853/4472)が生涯における薬物使用歴を報告し、3.3%(146/4472)が過去12か月以内の使用を報告した。最近の薬物使用歴を有する142名のうち、最も多く報告された薬物は、ラッシュ(38.7%、55/142)、覚せい剤(25.4%、36/142)、および大麻(17.6%、25/142)であった。全体の26.8%(38/142)はDAST-20スコアが6以上であり、中等度から重度の依存を示していた。高いDAST-20スコア(6以上)は、最近の覚せい剤使用(調整オッズ比[aOR]6.85、95%信頼区間[CI]2.01–23.29)、現実逃避を目的とした薬物使用(aOR 3.17、95%CI 1.06–9.50)、および薬物を勧めた相手との親密性を高める目的での使用(aOR 3.97、95%CI 1.36–11.62)と有意に関連していた。gbMSMの多様な健康ニーズに対応した支援サービスを提供するためには、スクリーニング機会の拡充および心理社会的ケアへのアクセス確保が重要である。

本研究は、令和3~5年度厚生労働科学研究費補助金(エイズ対策政策研究事業)「地域におけるMSMのHIV感染・薬物使用予防策と支援策の研究班」の一環で実施した。