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薬物使用について相談されたら

薬物使用は健康問題です

薬物を使っていると、止められなくなることがあり、それは物質使用障害と呼ばれます。長い間、あるいは多量に使うと、幻覚や幻聴があらわれたり、命に関わることもあります。法律で規制された大麻や覚せい剤などだけでなく、市販薬や処方薬の睡眠薬、精神安定剤、鎮痛薬でも、同じことがおきます。

セックスのときに薬物を使うと、コンドームをつけるなどセーファーセックスが難しくなり、HIV、肝炎、梅毒などに感染すること
があります。
そして、使用の背景には、生きづらいというメンタルヘルスの問題もあります。

日本の調査では、薬物使用の生涯経験率は1%。過去1年間では0.1%で、世界全体と比べればかなり低いですが、覚せい剤使用は5万人、大麻は10万人近いと推測されています。世界では使用する人の10人に1人は止めたくない、止められないという使用障害をもつと
言われています。

「ダメ。ゼッタイ。」という標語が示すように、日本では使用も犯罪として厳しく取り締まられており、2016年の薬物事犯検挙人員約1万3千人の9割は所持・使用によるものです。しかし使用障害は健康問題であり、それを治すのに必要なのは刑罰ではなく治療だという理解が、少しずつですが拡がり始めています。

安心して話せるところがあります

使うか止めるか迷っている、止めたいけれど使ってしまう、それは自分一人では難しい健康問題であり、まずは相談することがなによりです。

プライバシーが守られ、通報されることなく、安心して相談できる窓口があります。使用の問題を話し、支え合う自助グループがあり、同じ経験をして止めている人にも会えます。使わないで過ごせるように治療が受けられる医療機関があります(相談先・情報ウェブサイトをご覧下さい)。

薬物使用は犯罪とされているので、相談すると警察に通報されるのではないか、心配になります。しかし、NGOや自助グループには通報する義務はなく、通報されることはまったくありせん。
医師には麻薬と大麻の中毒を都道府県知事に通知する義務はありますが、他の薬物についてはありません。公務員である医師や医療者には、犯罪を告発する義務がありますが、しかし同時に診療する義務、守秘義務もあり、それを優先してよいと考えられています。そのような考えで薬物使用の治療や相談を提供する医療機関では、通報されることはありせん。ぜひ、相談先・情報ウェブサイトで紹介する窓口にも相談してみてください。

なぜ、薬物にはまってしまうのか?

専門医に、なぜ人が薬物に依存してしまうのかなど、具体的にお答えいただきました。
国立精神・神経医療研究センター 部長 松本 俊彦 医師

リンク:LASH – Love Life and Sexual Health

薬物にはまってしまった方へのケアプラン

ドラッグの使用について、何か変えたいですか?
このガイドは、医療従事者と一緒にでも、ひとりででも使えます。ゴールを決め、それに向かう手助けをします。

リンク:David Stuart – Care Plan